パンナちゃんへ
パンナちゃん
『オギャアーっっ』


生まれてきてくれてありがとう。


予定日を10日過ぎて生まれてきたのに小さな体。
伸びた爪と髪。


ジッチとバァバもとても嬉しかったんだよ。

小さな体で一緒に退院できなかったかもしれないのに頑張って一緒に退院してくれたんだ。


ジッチには一緒に退院できないかもしれないって伝えておいたから仕事から帰ってきてパンナちゃんを見た時にはとても嬉しそうだったんだよ。


ジッチはね、予定日を過ぎてもパンナちゃんが生まれてこないからママがテレビを観て笑ってると
『笑っちょらんと早く子供産め!』
なんて笑いながら言ってたんだ。


ママが陣痛が始まるとね。
バァバはテキパキと準備してパンナちゃんが生まれてきてくれるまでそばにいてくれたんだ。


ジッチは陣痛がまだひどくもないのに嬉しそうに
『早く病院に行け』
って言ったんだ。


パンナちゃんが生まれてママと病院にいる時はバァバもジッチも毎日逢いに来てくれてたんだよ。


バァバはね、ママが子供の頃からいつも一番の味方でいてくれたんだ。バァバが一番の相談相手なんだ。だからママはバァバが大好きなんだ。


ジッチはね、ママが生まれた時からずっとペンキ屋さんなんだよ。

口数は少ないけどママとオバタンはそんなジッチが大好きで、ジッチと一緒に寝たりしてたんだよ。


パパとママ。ジッチとバァバ。
そしてパンナちゃん。

新しい生活が始まるよ。


パンナちゃん……ママの子供に生まれて幸せかな……?
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