恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
「莉央!ちゃんと来たな!どうだ、足の調子は?」
そこに、青いジャージ姿の渡先生がやってきた。
「先生、ご迷惑掛けました。先日はありがとうございました。」
先生の声が聞こえた途端、私はその方向に身体を向けておじぎをした。
ずっと…、
お礼言おうって決めてたんだ。
保健室まで運んでくれたのが渡先生だと分かってから、何となくタイミング逃してお礼言えなくて。
絶対重かったと思うのに…
水泳で鍛えてる先生にはどうってことなくても、私は気になって仕方なかった。
「なーんだよ、改まっちゃって。先生なんだから、生徒の世話するの、当たり前だろ?」
そう言って先生は、おじぎして低くなってた私の頭をくしゃくしゃとなでた。