恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
「莉央!お疲れ♪ねえねえ、聞いて?」
更衣室に入ると同時に、愛が私に近付いてきた。
「うん?また一色先輩?」
このハイテンションで来るってことは…、一色先輩の話?
…かと思ってたけど、、、
「違うよー。ね、水泳部1年の4人で、中間テストの勉強会、しない?」
「…へ?」
てか、愛がそんなこと言うなんて、意外すぎるんだけど…。
「さっき、江藤さんと話してたんだ。都築さんも、良かったらどう?」
戸惑っていたら、愛の後ろから、制服に着替え終わった川崎さんが私に話しかけてきた。
「う…、うん。」
私はびっくりしながら首を縦に振った。
…どうなってるの?
愛と川崎さんって、そんなに仲良さそうには見えなかったんだけど…。
「良かったー。山田は私が強引にでも引っ張ってくるから!日曜日の10時に、駅前のファミレスね!」
川崎さんは笑顔でそう言って、私と愛に手を振って帰って行った。