君への願い事
「いやぁ、昨日面白いことがあってな。もう先生、おかしくておかしくて明日絶
対みんなに聞かせてやろうと思ってな…」

先生が半笑いで語っている。

「またメタボのすべ~る話が始まったぜ…。」

数学の先生は誰が見てもわかるくらい腹が出ており、全体的に小太りなので生徒
にはひそかにメタボと言うあだ名で呼ばれている。

「マジウザい…。」
「俺寝るから授業終わったら起こして…。」

生徒達はこの先生の話がちっとも面白くないのがわかっているためみんなうんざ
りしている。
そんな中、芽依は今日もチラチラと瞬の背中や、時折見れる横顔を見てドキドキ
していた。
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