王様監禁ゲーム。
「まず第一の命令はぁ……………」
ドクンッ
ドクンッ
飛び出るんでわないかというくらい激しく脈打つ心臓。
「俺に、キスして」
キス……?
変なのじゃなく安心した反面、嫌だと拒否反応を出していた。
「ほら。目閉じるからさ」
そう言って喜一君はあたしの顔の前で目を閉じた。
キスをしなければいけない。
もし、しなかったら???
なにをされるかわからない。
だったら、キスをした方がマシだ。
あたしは堅く目を閉じ、喜一君の唇に自分の唇を重ねた。
重ねた、というほどでもない。
触れた、と表現したほうが近い。
それくらい一瞬で、軽いものだった。