王様監禁ゲーム。
大量の血が出ている感覚が肌で感じる。
頭がくらくらする。
思考回路も、徐々に停止していく。
かすみゆく記憶の中、あたしはいつの間にか気絶していた。
「凛……凛……」
薄く目を開けると、喜一君の顔が視界に入ってきた。
腕には白い包帯が巻かれている。
あぁ、死んだんじゃないのか。
ほっとすると同時に、この先のことを想像する。
死んだほうがマシだった。
“死”より苦痛なことが、まだ続くより、死んだほうがよかった。
ふと机に視線を移すと、ガラスとコップに赤い液体が入っている。
「これね、凛の血」
目を細めて笑う彼が、人間とは思えなかった。
いや、思いたくなかった。
「今から飲もうと思ってて」
飲むならあたしが気絶しているときに飲んでほしかった。
飲む姿なんて見たくない。
目をつむろうとしたら、
「一つになるとこ、見てて」
冗談じゃない。