僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ
「祠稀……俺のこと好き?」
「げほっ! ぐ、……ごっほげっほ!」
「……汚いよ祠稀」
何聞いてんだよお前は!!
咽ながらペットボトルをテーブルに置き、手で口を拭う。
「お前な、言葉を省くんじゃねぇよ。どういう思考でその言葉が出てくんだ」
呆れながら煙草を取り出してフィルターを口に挟む。
「……リスカしてるし、ふつうなら俺と関わりたくないだろーなって、思ってたから……」
「はあ? なんだソレ。避けないからびっくりってか?」
「……うん。嬉しいけど、なんでかなーって思って」
なんで、ねぇ……。
煙草に火を点け、彗の言葉を頭の中で繰り返す。
ピッタリな返答はあったが、それを言うと別の話まで引き摺りださなきゃいけない気がしてやめておいた。
「そんなん、彗がかわいいからだよ」
「……男だよ俺」
「そういう意味じゃねぇよ!」
不服そうな彗にわざと紫煙を吹きかけると、彗は目を瞑って「しみるからやめて」とボヤいた。