僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ
――そう、幸せだよ。
これ以上のことなんて望まない。願わない。欲張らない。
あの頃何より欲した今があれば、それでいい。
目の前にある幸せだけで、あたしはもう充分だよ。
本当に、そう思ったのに。
あたしだけに意地悪な神様は何もかも、全てを奪おうとする。
手に入れたはずのモノを奪って、壊して、崩壊させていく。
手に入れたモノなんて、最初からなかったように、夢から覚めたように。
あたしはまた振り出しに、もしかしたらそれ以上の闇に、突き落とされる。