【実話】コイウタ・完
『どこ行く?』
佑斗は、新幹線で約2時間の場所からわざわざ神奈川まで会いに来てくれた。
この辺を佑斗は知らないから、私が場所を決めるしかない。
でも私は優柔不断…。
『う〜ん。どうしよ…。』
『じゃ、とりあえずどっか座れる場所行かない?雪で詩音歩くの大変そうだし。(笑)』
ヒールで来た私は、さっきから雪でつるつる滑るのを必死で踏張ってた。
まさか気付かれてるなんて思ってなくて、恥ずかしさで顔が赤くなったのが分かった。
『うん…。(笑)』
5分もしない所に、公園があるからそこに向かう。
公園の端に坂道があって、降りると少し広い広場がある。
そこのベンチに座れるかと思ったけど、雪が積もってて無理だった。
だから、公園の隣にある建物の地下に向かう階段に行く事にした。
そこの階段は、地下のせいか全く人がこない。
私にとって秘密基地のようなもんだ。
ただ…、元彼とよくいた場所。
だからあんまり行きたくなかったけど、仕方なくそこに向かった。