プロポーズ
そして健ちゃんは話し出す。


『夏と俺がぶつかった時…
俺は夏に一目惚れしたってことやねん』


今…今なんて…?


「う…嘘だよね…
そんな…いきなり言うわれても困る…。」



〔夏…
コイツの言ってること嘘違うよ。

健はいっつも俺に〝アイツに逢いたい"って言ってた。
聞き飽きるほど言ってたんよ。〕



【うっひょ~!】


「あ…あたしッ…
そんな…いきなり言うわれても…ッ」

同様しているあたし。
顔が熱くなっていくのが分かった。



『夏… いや
夏芽…俺…
お前とぶつかった時…
一目惚れしとってん。
んでな…いっつもお前の事考えて
寝れん日もあってん。

大好きやねん。お前のことが。
もしよかったら俺と付き合ってくれへんかな・・・。』



食堂での初めての告白。


「健ちゃん…
ありがとう…

やけどもうちょっと待ってくれん…?
あたしちょっと考えるっ―ッ」



【考えるって…夏芽…】


「静香ッ…」



あたしは食堂を抜け出してトイレへと向かった。


涙がでた。

なんの涙だろう。
嬉しい涙?嫌だった涙…?


あたしなんで泣いているんだろう。


【夏芽~…ハァハァ・・】


「静香…」



【やっと見つけた。】


「静香ごめん…。」


【ええよええよ。
んでもなんで健ちゃんの告白考えるって言うたん?
夏芽も健ちゃんのこと気になってたんちゃうのん…?】
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