続きは、社長室で。
裏切られ、ただ利用されている中で。
ヘラヘラと笑える強さを、持ち合わせていない。
寧ろ、誰かに教えて欲しい・・・
身体に染みついた、ホワイトムスクの香り。
私を捉えて離さない、ブラウンの瞳。
厚い胸板に、激しく抱かれていながら。
彼の感触を、叩き込まれていながら。
どうすれば、この想いを・・・
幼馴染みの社長を、断ち切ることが出来るの?
こうして考えている、今でさえ。
車内に漂う香りで、クラクラとしているのに――
暫くして、行きつけの料亭へと到着した。
「よし…、行くぞ――」
「・・はい――」
仕事モードの社長に、気を引き締め直す。
ヒール音を響かせつつ、彼の一歩後ろを歩く。
答えのひとつも、出ていなくて。
中途半端な、今の私には・・・
前へ進むしか、道は残されていないから――