続きは、社長室で。
話って、何だろう――?
呑気に捉えていた私は、浅はかだったね・・・
「君は東条の家・・・
いや…、東条拓海に弄ばれて良いのか?
契約で縛るなんて、最低だな・・・」
「え――!?」
契約の存在が、どうして――
それは、私と社長だけの・・・
「俺はこの前で、君の事を気に入ったんだ。
結婚を申し込もうとなると、家が絡んでくるものでね?
だから悪いけど、君について色々と調べさせて貰ったよ。
まさか、こんな情報が入ってくるとは思わなかったが・・・」
呆れているのか、驚いているのか。
全く読み取れない、後藤社長の声。
パラ・・パラ・・・
電話越しに聞こえる、紙を捲るような音。
「っ――!!」
それが余計に、私の恐怖を掻き立てた。
調査報告書でも、見ているのかと思えて・・・