僕達の空
君の空
名前を聞いてからの私は
いうと動揺の隠しきれない
ほどだった。
「千茄もやっと男に興味
もったか!」
「んなっ!?・・・そ、そん
な訳ないじゃん。何言って
んのー莉菜!?」
莉菜の言葉に私は
自分も驚くほどの焦りようだった。
「千茄。素直になりな!?
そんなうそ誰も信じないよ
人を好きになる事は悪い事
じゃないんだよ」
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何か崩れたような音がした
本当の自分はそんなんじゃないんだ。
今の自分は自分じゃない
人に思いをよせるなど
馬鹿げてる。
何かが切れたような感じだった。
そして、今の心を一変して
穏やかに言った。
「莉菜、そんなんじゃないんだよ。
興味があったのは確かだけ
ど好きでもない。
告白しようと思わなければ
付き合おうなんて思わない
恋じゃないんだよ。本当」
「千茄・・・」
莉菜もさっきまでの明るい
声とは違い低く私を呼んだ
――――
そうこれは恋じゃない。
心配してくれる莉菜の気持
ちもわかる。
でもね大丈夫だよ、莉菜
私はね恋なんかしない
恋しなければ、傷つかないでしょ
こんな私でごめんね・・・