愛玩舞姫〜妖艶な微笑み〜


「姫様、こちらは水族の一流貴族、雨海家の長男であられる方でございます」


と潮が言った。


私は震えが止まらなかった。


「そ…そう…名はなんと言うのかしら…?」


私がそう言うと男はニコリと笑い、

「音姫様、私、雨海 青桐(ウカイ アオギリ)と申します」

と言った。


「そ…そうですか、青桐と…」


再びニコリと微笑んだ姿を見て、私はこの震えの原因を確信した。




…これは恋だと。
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