涙恋~RUIRENの魔法~
「大丈夫か?亜恋・・・・」

「先生?どうして?」

「森谷が電話くれて・・・・・
ここに嶋村を置いてきたからって・・・・」

「直樹が?
何か言ってた?」

「いや・・・・
ただ、置いてきたって言ってただけだよ。
家に送っていくから。」

「家に言った?
さぼったこと・・・・・・」

「担任がしてた。
さっき俺が電話しておいたよ。
元家教の中村って言ったら
びっくりしていたよ。
俺がまた電話することになってるからいいかい?」


「なんていうの?」

「心配しないでってさ。」

先生は、携帯を出して電話をした。

「もしもし中村です。
・・・・はい、ええ、今本人に会いました。
大丈夫です。
亜恋さんは、その生徒とよく会話してくれて
相談にのっていたようです。
・・・・・はい、はい
何も変わった様子はなくて
公園とかで時間をつぶしていたみたいです。
・・・・僕が責任もって送りますので
もう少し話を聞いて
夕食でも食べさせたいと思いますが
よろしいでしょうか?
はい・・・・変わりますね。」

先生はウインクをした。

「おかあさん、ごめんなさい。
ちょっと学校にいきたくなかったから
友達とさぼりました。」

おかあさんは泣いていた。

「大丈夫なのね?
変な事ないのね?」

「うん・・・・ごめんなさい。
おとうさんに言った?」

「会議で連絡つかなくて
おかあさん心細くて、中村先生と
連絡取り合ってたのよ。
先生にお礼しっかり言ってね。
夕食代はおかあさん払うから
金額覚えていてね。」

「本当にごめんなさい。」
母には言えない・・・・・・・
本当のことは・・・・・。


先生に代わった。

「では、少し遅くなりますが
安心して待っていてください。
何かあったら、僕の携帯に連絡ください。
はい、はい・・・それでは・・・・・」

電話を切った。
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