涙恋~RUIRENの魔法~
頭を大きな石で殴られたような
ショックだった


   妻・・・・・・

「お腹には子供もいる・・・・・
だから、きみの気持ちは嬉しいけど
俺には守っていく家族がいるから・・・・・
きみの想いを受け止める事はできないんだ。」

  暗闇でよかった

私は思った。
こんな顔をみられたくないから
暗闇が私の背中を押す・・・・・・


「やだ・・・・
私は、先生が好きなの・・・・・
奥さんだって子供だって
私にはどうでもいい・・・・・
先生がすきなの・・・・・
それなのに・・・・・
あんな男に・・・・・・
ずっと・・・ずっと・・・・先生に抱いて欲しかった
そんなこと想ってたから
罰があたったの?
悪い女だから、私は
あんな男に・・・・・・・・」

泣き声に言葉が消された・・・・
いいたいことがあるのに

妻・・・・
子供・・・・
そして犯された・・・・・

本当に最低な日・・・・・・

「死にたい・・・・
人生でこんなに最悪はこと・・・・ない・・・よ・・・
犯されて・・・・
失恋して・・・・・
ほんと、サイテーすぎて
笑うしかない・・・・・」

ヘナヘナと腰が抜けた・・・・

「なんで・・・・・
奥さんなの・・・・・・」

恋人と妻とは立場が違う

紙切れ一枚の婚姻届・・・・・
新しい命・・・・

もう先生を私のものにすることは
少しの望みもない

この暗闇のように
心は真っ暗だから・・・・・・


「ユウのバカ・・・・バカ・・・・・」
涙が後から後から零れ落ちる。

「ユウに心配してもらいたかった・・・・・
直樹を利用して
私を見てほしかった・・・・の・・・・
こんなことに・・・なるなんて・・・・・・
こんなふうに失恋するなんて・・・・・・」

私の心が音を立てて壊れた・・・・

涙は心の壊れた欠片・・・・・・・・

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