涙恋~RUIRENの魔法~
いろんな恋の形
その人はちょっと酔っていた。
真っ赤な目が悲しかった。

「ごめんなさい。私ったら
こんな話しちゃって。
はずかしいね。」


「おねえさんの恋叶うといいですね。」


「叶わないわ・・・・・
私は、強くないから・・・・
彼にどんな言葉かけたらいいのか・・・・」


人生の終点が近づいている人に
どんな言葉をかけたらいいんだろう


それが優なら・・・・

想像してみる。
私は最後の瞬間まで
優を抱きしめてあげたい・・・・・・


「彼には・・・・・
愛してる人がいるの・・・・・・
結ばれない人・・・・・・
私はいくら言葉をかけても
その人には敵わない・・・・・・」


「彼も悲しい恋をしてるんですね。」


「心を知られないように必死にしてる。
強がって笑っているけど
彼の心は
折れそうなんだと思うわ。
不幸な人・・・・・・・
でも愛すべき人なの・・・・・・
でも彼が愛してる人は
私じゃない・・・・・
私は頑張ったって友人。
自分はその関係を壊せなくて
今日もやっぱり伝えられなかった。」


改札口についた。

「ありがと、
おばさんに付き合ってくれて。」

「いいえ。
すすきのの街、怖かったから
一緒にいてもらって
よかったです。」


そのとき
携帯がなって
その人は、私ににっこりわらって
バイバイをした。


「・・・・もしもし・・・・
はい・・・・
あ、ヨッシー?うん・・・・・
渡せなかったの・・・・・・
・・・・うん。
今から来てくれるの?
ありがとう・・・・・・・」

その人は
また泣き出した。

「私って・・・・・
だめなんだ・・・・・・
彼の前に出たら・・・・
ただの愉快な友達になっちゃう・・・・・」


  おねえさん誰か話を聞いてくれる人が
  来てくれるなら安心だわ
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