涙恋~RUIRENの魔法~
優は・・・・・
優は許してくれる・・・・・・?



愛斗が走って来た。


「行くぞ。」


「え?行くぞって・・・・・?」


「いいから、めんどくせーな。
後ろに乗れ。」

「だめだよ、違反なんだから。」


「いいから。見つからないよ。」




愛斗は自転車にまたがった。

私は後ろに腰かけた。


「つかまってろよ。」



自転車はスピードを上げた。


「キャー」


私は慌てて愛斗の腰に手をまわす。


「だからつかまってろって!!」


愛斗の背中に抱きついた。



月夜の風が髪をなびかせる。
愛斗の大きな背中が
私を包み込む・・・・・・


心は波立つ・・・・・・



私は・・・・
愛斗が好き・・・・・・


でもこんな気持ちはいけないって
わかっている。
だから、絶対に知られてはだめ・・・・・



でも・・・・・
愛斗と一緒にいると


胸が苦しくなるの・・・・・


私は魔性の女?
ほしいものはなんでも手にいれたい・・・・・


優も・・・・・
愛斗も・・・・・・・

こんな自分がいやだと思う。



加恋が私を嫌うのもわかる
私が私じゃなかったら
軽蔑する・・・・・・・


今だけ・・・・・
優の病気や
母や加恋の言葉も
全部忘れて


愛斗の魔法にかけてもらおう・・・・・・・
今だけなら・・・・


いいよね?優・・・・・・・

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