涙恋~RUIRENの魔法~
「私がなんとかすることに
入り込んできたからでしょ?」

父の言葉はその通りだったが
私はもう後には引けなくなっていた。


「あの男とまた付き合ってるって?」


私は加恋を見据えた。


  さいてー

「つきあってます。」


その瞬間頬が激しい痛みを感じて
私は床に倒れこんだ。


「おまえってやつは・・・・
この恥さらしが!!
あれだけいろんな人たちに
迷惑をかけて・・・・
泣かせて・・・・
それなのにまた・・・・・・情けない・・・・」


「今は、彼は一人だもん!
誰にも迷惑かけてないもん!」


父は震えていた。


「おまえが殺したも同然だろう!?
奥さんは、子供つれて
自殺したんだぞ!!」


私は驚いて父を見た。


「知って・・・たの?」


「事故のあと
何度も何度も電話がきた。
向こう側だって、単なる事故だとは
思えないだろう?
それを必死で応対していた
ママがどんなにつらかったか・・・・
おまえに知らせないように
耐えたママが
俺達がどんな気持ちでここに
逃げてきたのか・・・・・
おまえわかるか?」


呆然とした・・・・・・・・・・・・・




「わかるよな?
だったら・・・・別れてくれ・・・・
パパにまず会わせろ。」


私は首を振った。
激しく
激しく・・・・・・
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