涙恋~RUIRENの魔法~
愛斗とはあれから
話をしていない・・・・・・・・・
私は、愛斗を目で追ってしまう自分が
優を裏切っているようで
つらかった・・・・・・



だから極力
愛斗を避けた。


サッカー部が全道大会の決勝トーナメントで
惜敗したのは
優から聞いていた。


精彩を欠いた愛斗の
痛恨のミスだったと・・・・・・・


私は、責任を感じていた。


加恋は、完全に私を無視していた。
仕方がないと思った。


放課後
私は逸る気持ちを抑えきれずに
電車に飛び乗る。
走ることが大好きな私は
何分の電車に乗って
何時に家につくかの記録を
更新中だった。



放課後の付き合いの悪い私に
友人たちは
噂しているようだったけど
どうでもいい・・・・・


学校という場所に
私の居場所はないから


スーパーによって
買い物をする。
何をつくろうか考えるのは
勉強より難しい・・・・・


帰ってきたら
もう優は出かけていた。


私は夕飯の支度をして
お風呂に入って
勉強に集中する。


優のバイクの音が聞こえると
玄関で待って


「ただいま~」とほほ笑む優に
抱きつく。


「おかえりなさい~」


一緒に夕飯を食べて
一日の出来事を話して
優が風呂に入ってる間に
後片付けを終わらせる。


それからは一緒の時間


この時のために生きている・・・・・・・


夜は短いから・・・・・
こうしていても
一緒にいる時間は短い・・・・・・・


幸せ・・・・・
私は何度も何度も口にするから


優は優しく笑う。


優の腕の中で目を閉じる・・・・・・・・・
夢でも一緒にいられますように
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