涙恋~RUIRENの魔法~
神様・…あともう少し
「じゃ、終わったら電話するから。」

実家の前で私を下ろして
優はバイクを走らせた。

小さくなるバイクを見ていたら
涙が溢れてきた。


  少しも離れたくないのに
  優がいなくなったらどうしよう


不安が掻き立てる。


「亜恋、来てたの?」
母がおりてきたから
慌てて涙をゴシゴシふいた。


「今晩、食べていくでしょ?」

母はにこやかに言った。


「加恋のこともあるから
やめておくわ。」


「いいじゃない。
ひさしぶりなんだもん。
ろくなもの食べてないんじゃないの?
なって言ったって
あなたがつくるんだから。」


「うん、もっと手伝いしとくべきね。」


「じゃ、食べていきなさい。」


「・・・・おかあさん・・・・
優の具合があまりよくないと思うの。
隠しているんだけど
食欲があまりないみたい・・・・・」


「病院、早く言った方がいいんじゃない?」


「ユウが言うまでちょっと様子みる・・・・・
入院したら・・・・
もう帰ってこれないようなきがして・・・・
怖いの・・・・・」


母は私の肩をポンポン叩いた。


「うん、覚悟して
ユウくんのとこに行ったから
大丈夫よ。
ただひとりになったらなくから・・・・・
しばらく部屋にこもって
泣くから
心配しないで・・・・・・」


私は部屋に戻った。


なつかしい部屋
なんかずっと昔住んでたような
なつかしさだ。


私はベットに横たわって
CDを大きめにかけた。


今日の涙は
一週間分まとめて・・・・・


泣いている間に眠くなった・・・・・・









「・・・・・・・・れん・・・・・・・?」


  ん・・・・・?


「行くよ。亜恋。」



優がベットの脇に立っていた。
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