涙恋~RUIRENの魔法~
看護師は私の頭を撫ぜてくれた。



「亜恋ちゃんも頑張ったね。
つらいのに笑顔で・・・・・
ふたりはお互いを思いやりながら
病気と闘ってきたものね。
私たちは、二人の間に立ってそれを
見てきたから・・・・・・
中村さんの願いどおり
これからは
あたらしい人生を生きてあげてね。」


そう言った。



「そうよ。
優を空に送り届けたら
亜恋ちゃんの新しい人生のスタートよ。」



「優の分まで
元気に明るく幸せに生きてください。」


優の両親も言ってくれた。



「はい・・・・ありがとうございます。
でも・・・・しばらくは
今まで・…我慢してきた分も
泣かせてください・・・・・・」



優の顔は眠っているように見えた。


覚悟してきたこの瞬間は
まだ優が眠っているような気がして
混乱していた。


今日一緒にいられて
よかった・・・・・・そう思うとまた涙があふれてきた。



 愛してる・・・・ユウくん・・・・

と心の中で語りかけた。





 俺も・・・・愛してるよ・・・・・亜恋・・・・・・



そう聞こえたような気がした。
                                                                    
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