涙恋~RUIRENの魔法~
毎晩、俺にしがみつくように
眠る亜恋を
抱きたい気持ちで一杯でも
体力も精力も俺の体には残ってなかった。


でももう最後かもしれない

そう思うと頑張れた。
うれしかった。
愛する人を抱きながら
愛する人の甘い吐息を感じながら
俺は男を確認する。


俺の愛撫に反応する
亜恋を冷静に見つめる。


覚えておきたい
全てを・・・・・・
亜恋は疲れて寝てしまったけど


俺には時間がない。
寝るのはこれから
いやというほど寝られるから
寝顔にキスをして
こうして最後のメッセージを
打ち込んでいる。



どれだけ感謝したら伝えられるかな。
亜恋の存在が
俺に悔いのない人生を
プレゼントしてくれた。


あとは俺がいなくなった後の
亜恋を想うだけ・・・・
まだ、泣いてるのか?



俺は幸せだったから
亜恋はもう泣くなよ。
そして新しい人生を歩け。


俺のこと思い出さないくらい
誰かを愛していいから。
(さびしいけれど、少しだけ)


亜恋は強くてまっすぐで
凛としていて


だけど泣き虫で
少しわがままで
甘えっこでけっこう
嫉妬深い


可愛いよ。
そんなとこ全部が・・・・・
回りをよく見てごらん。
そんな亜恋に恋している
瞳に気がつくから・・・・・

愛斗もその一人だよ。
彼の心の中も
まっすぐだよ。


いつかまっすぐ同士が
結ばれる時が
来るのか来ないのか
それはわからないけれど
俺は愛斗なら
亜恋を年相応の笑いの絶えない
恋を与えてくれると思ってる。



俺にぶつかってきたときのように
素直な気持ちを
口に出せる亜恋であってほしい
そう願っているよ。



俺の人生もあと何日あるのかな。
何回亜恋に会えるのかな。
何回泣かすのかな。
何回愛してるって言えるのかな



最期の瞬間まで
どうか感謝の言葉を伝えられますように
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