涙恋~RUIRENの魔法~
圭も最初はついてきたが
途中から愛斗とのストライク対決になった。


私と愛斗のスコアは抜いたり
抜かれたり


すっかり二人の世界に入っていた。


「いやーーーおもしろくない!!」

とうとう加恋が怒りだした。


「なにが?」
愛斗が聞いた。


「だって・・・・」


「勝負がかかると燃えるだろう?
俺と亜恋はライバルだからな。」



やる気をなくした加恋が


「私の分てきとーに投げて。」



そう言って完全にふてった。


  わがままだわ~
  いつも負けてきたらこうだから



圭が無理して明るく振る舞う。


圭は愛斗が私を好きだったこと
知っていたはず。



愛斗は知ってるのかな



圭が私に告ったこと・・・・・


「やったね~~俺の勝ち!!」


愛斗が叫んだ。


邪念が私の集中力をきらして
ピンが3本残ってしまった。



「あ~~~~~もう!!
あったまきたわ~~~!!」


悔しがる私を愛斗は
子供のようにはしゃぎながら
喜ぶ。



その後ろから
圭は冷ややかな目で愛斗を凝視したのを
私は見てしまった。



愛斗と圭は ずっと親友だった。
今の圭の眼差しは
憎しみにも見えた。


私のことだけでなく
いろんな環境が


愛斗と圭の間に隙間を
つくっているような気がして


その中に私が立っているようで

背筋がぞくっとした。
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