涙恋~RUIRENの魔法~
「私ね・・・・・・
きっと話したら嫌いになるよ。
軽蔑するよ。
でもわたしは、ここから抜けられない。
まだ時間がかかるの。
だから愛斗のことは
心の中でドキドキしてるだけで
幸せだったの。」


「コーチももうすぐいなくなるよ。
忘れられるよ。」


「愛斗・・・・・
私は、心も体も傷ついたんだ。
愛して、愛されて
別れて・・・・・失った・・・・・・・。」


「時間がかかるならそれでいい。
俺もサッカー一筋でいけばいいし
待ってる。
そこから救うのは、絶対俺。
コーチでも他のヤツでもない
絶対俺だから。
魔法かけつづけて
亜恋の傷を癒してやる。」



そう言いながら
席に座って黙々と仕事をはじめた。


私も前を向いて
手を動かした。


「ありがと。」





そう言った。





その様子を 加恋が見ていたことも
気づかず
私たちは、何もなかったように
いつもの毎日に戻って行った。
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