甘いあまい☆マーマレード

 「夏木先輩は――」

 「惺でいいよ」

 “夏木”という言葉がむず痒くて、“サトル”でいいよなんて言ってしまった。

 ガラでもないよな


 「……はい、惺……先輩は、大学に行ってもサッカー続けるんですか?」

 「うん、続ける サッカーは俺にとって命の次に大切にしてるものだからね♪」

 「夢があるのっていいですね」


 彼女は、ちょっぴり悲しそうな微笑みを浮かべる。


 「柚朱ちゃんは? 夢ないの?」

 「先輩のように打ち込めるものは……」

 「大丈夫だよ、いつか見付かるって♪ 焦る事ないよ。さて、そろそろ次行こうか」

 「はい」

 俺の言葉で少しは元気にする事が出来たのか? 悲しそうな顔は消えていた。
 
 それからお昼まで休憩を重ねながら、ジェットコースター・バイキングと合わせて5つは乗ったかな?


< 72 / 212 >

この作品をシェア

pagetop