-恐怖夜話-
「?」
顔にクエスチョンマークを浮かべた私の様子を見て、真次くんが口の端を上げた。
「あのさ、今日俺が言ったこと、忘れて」
「え?」
「念仏云々ってやつさ」
「ああ、あれ……」
一応、気にしてはいてくれたんだ。
「じゃ、明日。七時くらいに朝飯だから」
少し照れたように、真次くんが言う。
「あ、はい。お邪魔させて頂きます」
私は、ペコリと頭を下げた。
「じゃ、おやすみ」
「おやすみなさい」
なんだ、結構いい人みたい。
私は少し見直しながら、帰って行く真次くんの後ろ姿を見送った。