【企】君の手をずっと。
あたしはやっと言葉の意味を理解して、悲しい気持ちで頷いた。
「智也くん、言いにくかったんだよきっと。大事な人とだから尚更!」
と、久美は励ましてくれた。
だけどあたしはただ悲しくて。寂しくて。
ショックだった。
どうしてあたしには言ってくれなかったんだろう。
大事なことなのに、どうして?
なんでそんな大事な話を他の人から聞かないといけないんだろう。
なんで…
ねえ、どうして??
そしてあたしは気付けば教室を飛び出していた。