恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~
途中のおみやげ屋さんで、所長と隣になった。

朝食も所長が見ていると食べれなかった百合だが、

「ねぇ、夕べ覚えてないんだけど、君に何かしてないよね?」

と、聞かれ、意地悪を言い出した。

『これ位でした。』

「何が?」

『所長の、これ位でした。』

おみやげの和柄のカレードスコープ(万華鏡)を手に取り、そう言った。

そして、

『私……所長が寝ている間に、所長にキスしました。
100回位しました……!』

(とても胸を触らせたとは、はしたなくて言えなかった。)

「それはご馳走さまでした。」

所長は憎めない笑顔で百合にそう言った。

惚れた方の敗けである。

なんでそんなにお洒落に言うのよ……よけい嫌いになれない。
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