幼なじみの友達
亜綺と夏

幼なじみ


ー4月ー
新しい出会いと別れの季節。

生暖かいフワッとした風が吹き抜ける中,私,高山亜綺は学校へ向かっていた。


「ふぅ~もう入学式かぁ。どんな新入生が入ってくるのかな」


なんてことを考えながらゆっくり歩いていると,後ろから「亜綺!!」と呼ばれ振り返った。



「夏!おはぁ~」


夏は私の幼なじみ。幼稚園からずっと同じで,仲がよいと評判だ。
背はちょっと低めだけど,すごく元気で一緒にいて飽きないタイプ。私もチビだけど,まだ夏の方が高いかな。


「亜綺ーもう始業式だなぁ。俺もっと寝てたかった。」


本当に夏は朝に弱い。毎朝重たい瞼をこすりながら眠いを連発している。

「私だって眠いよ」

2人してぼやっと顔で校門をくぐり抜ける。

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