Rainy-Rainy
とぼとぼ歩いて、静香のマンションに迎う。

嫌な事離したせいか、足取りが重い。

でも、ノロノロしてても二人を待たせるだけやから、足は自然に動いく。


ドス暗い空からは今にも雨が振り出しそう。

何か最近、雨ばっかりやな。

はよ、梅雨終わればええのに。

この季節は嫌いや。


「朝から暗いな」


そんな声を掛けられて顔上げたら、いつもの場所に着いてた。

桂が不機嫌そうに漫画を片手に立ってる。


「お前もな」

「そうだな」


こいつが暗いのは普段の事やけど、さらに増して欝屈としてる。

感情の起伏が少ない桂にしては珍しい。

しかも、珍しく漫画読んでるし。


「静香は?」


コイツがいてもしゃあない。

一応周りをぐるっと見るけど、まだ下りてきてないみたい。

準備に手間取ってんのか?


「……なぁ千鶴」

「んー?」


静香に連絡したろと思て携帯を弄ってたら、桂が気まずげに呟いた。


「静香を怒らせたかもしれない……いや、怒らせた」

「そーか………はぁ!?」


危なっ。

あんまりさらっと言うもんやから、普通に聞き流すとこやった。

今、コイツ何言うた?


「怒らせたって、何した!?」

「ウザいことを言った」



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