Rainy-Rainy
「年は…な」


遊里の言う通りだ。

年齢なんて、相手を想うのに、何の障害にもなり得はしない。

どんなに年が離れていたって、人ってのは好きになっちまうもんだ。

四年前の俺が、まさにその証明。


まぁ、その想いが通るかどうかは分からないってのも、四年前の俺が証明しちまってるんだが。


「だからね、高校生と付き合ったりするのも悪くないと思うの」

「違うって言ってるだろうに」

「いいから、聞いて。今違っても、この先は分からないでしょー?」


そう言って、油に塗れた指で頬をぐりぐりと押される。

……こ、この野郎。


「はぁ……んで?」

「んー」


顎に指を当てて、天井見上げて唸る遊里。


「でもね、あの子は駄目」

「あ?」

「駄目なの。恭ちゃん、私がそう言う理由分かってるでしょ?」


遊里は立ち上がって、リビングの端にある本棚の前に立った。

その一番下の棚の、隅にある、少し豪華な装丁を施された赤い本を取り出し、パラパラとめくり始めた。


遊里め、せめてポテチの油を拭え。


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