美女で野獣

朝日が眩しい


やっぱり、また朝は来たのか
カレンダーを見ると今日は日曜日だった

昨日の不安が脳裏をよぎる


でも…ボクは男なんだからしっかりしなきゃいけないんだよ!!

ハンガーにかけてある上着をはおり、帽子を深くかぶる
時計の短い針はちょうど7を指していた
AM:7:00



寝ている家族を起こさないようにそろりそろりと階段を下り、玄関を明け、外に出る。



朝の新鮮な空気がボクを包み込んで眠気を覚まさせた。
庭にはまだちらほらと雪が残っている

降っているときはあんなに綺麗なのに積もると黒くなっちゃうんだ…。


そんなことを考えているうちに紀奈の家の前についていた。
とてつもなくでかい。
どこかの国の王様が住んでいそうだ。



紀奈…僕は会いに行くよ。



君がいくら拒んだって




横にあった木によじ登る。紀奈の寝室は2階だったはず。
寒さで手が悴んで枝をまともに掴むことさえできない。

「-ッ!」
歯を食いしばり、上へ上へと上っていく

「はぁッ…はあッ」
苦しい…どんだけでかいんだこの家は…。
此処、カナ?窓から熊のぬいぐるみが見える
一か八か…持って来た石を窓めがけて投げる

――コツン

唾をごくりと飲み込む


「はや…」
「紀奈ッ!」

「隼人!」
紀奈はぼさぼさの頭を上にかきあげた

「どうしたの隼人…服真っ黒!」
紀奈はそう言うと、窓をあけ、ボクの服を
ほうきではたき始める

「そっち、行って良い?」
「危ないよッ!」
「危ないことはなれてるからッ★」

「よッ」
ボクは木の上で大きくジャンプし、
紀奈の部屋の窓に身体を滑り込ませる
元々運動神経が良い訳じゃない

ただ、紀奈に殴られ蹴られしているうちに怖いことが平気になってきた、というのが事実だ。

「どう?」
ボクはピースサインをつくってみる
「カッコいいよ」
へへッどんなもんだいッ♪

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