NOEL(ノエル)
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『Flora Copland』
黒光りする木製の扉の中央には、そう記された小さなゴールドのプレートが貼られている。
役職名で呼ばれる事を好まない校長が、『校長室』というプレートの代わりに着けさせたそれをちらりと確認してから、ミルクはその下をコツコツとノックした。
「どうぞ。」
中から年配の女性を思わせる落ち着いたトーンの声が響く。
「失礼します。」
ミルクはふっと軽く息を吸ってから、真鋳のドアノブに手を掛けた。
「早かったのですね。 Miss ミルク・ロウ」
柔らかな光が差し込む大きなガラス窓を背にして、白髪の婦人がその銀色の細長い眼鏡を外しながら微笑む。
「ヴィリジアンルームのPCがダウンしたと聞いたので、後で通知書を届けさせようと思っていた所ですよ。
他の生徒の顔ぶれを見ても、用件は既に伝わっているようですね。」