幕末咲乱華

★風呂場にて

それからお互い、少し距離を置いて無言で屯所に向かった。





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?「お帰りなさーい!」



藤堂は2人が気まずい雰囲気とは知らず、無邪気な子供の様にパアッと笑いながら、2人に声を掛けた。



沖田「平助・・…ただいま。」


華「ただいまです…。」



苦笑いしながら言葉を返す。藤堂は“?”と頭に浮かべたが、特に気にしないらしく、沖田の手を引いてどこかへ走って行った。



華「・・…寝よう。」



1人だけになった華は、何かをしようとする気が全く起こらなかったので一先ず寝ようと思った。





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華「……眠れない…」



羊を数えたり寝方を変えたりと色々試してみても駄目だった…。
結局起き上がり、縁側に腰掛け、空を見上げた。



華「こっちの時代に来てから、空を見るようになったなぁ…」


?「こっちの時代…?」


華「え?…さ、斎藤さん?!」



聴かれちゃまずかったかなあ…と冷や汗をかいた。
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