恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
「ヤダ、ミュウちゃん、イチゴにまだ名前も教えてなかったのォ?」

「訊かれなかったから、教えなかった」

こーいうのを身もフタもない言い方ってゆうんだと思う。

「ホントは“ミュウト”っていうのよォ。ホラ、名刺持ってんでしょ? イチゴに1枚あげなさいよォ」

そう言われて、春モノのジャケットの内ポケットから名刺入れを取り出すと……、

「ホラよ」

……と言って、名刺を投げてよこすミュウトって名前のヒト。


あやうく落っことしそうになりながらもキャッチして、その名刺を見てみる。

そこにはこう書かれてある。

『club☆NIGHT BIRDS 美勇人』


「コレで美勇人(ミュウト)って読むんだ? “クラブ ナイトバーズ”って?」

「ホストクラブよ♪」

ミュウトに訊いたつもりなのに、なぜかマンゴーママが答えた。

「ミュウちゃんはソコの人気ナンバー1ホストよォ」

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