恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
「どーりで……」


文句ナシのイケメンだけど、なんとなく水商売風の雰囲気が漂ってると思った。


「でもホストの仕事って接客業でしょ? こんなクチも悪いし、愛想も悪いヒトに接客業なんてできるの?」

「ほっとけ」

ミュウトがつっこむ。

そして代わりにマンゴーママが答える。

「アンタ知らないでしょうけど、ミュウちゃんはねェ、別名“歌舞伎町のM嶋Hロ”って呼ばれてるのよォ」

「み、M嶋Hロ……」


M嶋Hロといえば、子供番組の変身ヒーローモノの主役をやって注目を集め、今や若い女のコたちに絶大な人気を誇る若手の超イケメン俳優だ。でも最近結婚したばかり……。


「だからミュウちゃんがどんなにムスッとして黙ってても、お客さんはミュウちゃんの顔が見られるだけで満足なのよォ。他のホストのコたちみたいに必死でお客さんに媚(こび)を売る必要はないのよォ」

「へぇ、そーなんだ……ムスッとしてて、おカネがもらえるなんて、やっぱ顔がイイと人生なにやってもトクしてばかりなんだね」

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