Heaven


清修高校。
それは俺が行きたかった高校。
なぜなら、俺の爺ちゃんと父さんと母さんの母校だから。
父さんと母さんはどんな学校生活を送ってきたのか知りたかったし、
爺ちゃんのことも知りたかったから。

だけどその清修高校まではここからじゃ遠すぎる。
だから断念をし、地元にある高校に通うこととなった。

俺が今日から通う高校は、桜台高校《さくらだい》という所。
ここからバスで30分くらいの場所にあり、とても通いやすい。

制服はみんなが憧れるような、ブレザーの制服。チェックのズボンに、白いカッターシャツ。
そしてネクタイ。

全て完璧だと思っていた。

だけど…もう美加はいない。

今日から美加と登校出来ると思っていた。
美加との思い出が増えると思っていた矢先のこと。

美加との別れ─…


やっぱり辛い。
辛すぎる。


だけど─…この高校で、俺の運命が少しずつ動いていく─…



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