Heaven


これが、
本当に本当に…
爺ちゃんが俺に残した最後の贈り物だった…。


婆ちゃんは俺が鍵を受け取るのを確認すると、立ち上がり部屋をあとにした。


『一人で見なさい』


ただこれだけの言葉を残して、俺を一人にする。
俺はなんだろう?と思いながら、デスクの引き出しの一番上の鍵穴に、鍵を挿す。
ぴったりと当てはまる鍵を右に回すと、ガチャっという音と共に引き出しが開いた。


俺はそっとその引き出しを開けてみる。

そこには、信じられないものがあった─…。



達筆な字で書かれた文字。


《これを雅が見たとき、俺はもういないんだろう。なぁ、雅…》


涙が込み上げてくる。
慌てて目を塞ぐ俺。


読めない…
読んでしまったら、
もう爺ちゃんに逢えないような気がしたからだ。

でも、爺ちゃんは読んで欲しいのだろう。
涙で濡れた手を目から退けて、その先を読む。





《なぁ、雅…笑え。
心の底から笑え…。
泣くな…。泣くな…。
笑うんだ…。そしてその笑顔で、愛している人を心の底から愛せ…》



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