明日への扉
あの背中は…
アイツ。
ずっと、ずっと目で追ってるから、後ろ姿でも分かる。
トイレから戻ってくる加奈が、その男子とすれ違った。
「加奈、今すれ違った人、誰?」
「えっ? 柴田くんだったよ。なんで? …あっ、四つ葉のクローバーじゃん! どうしたの?!」
「…今、ノートの上に落ちてきた。」
「ひょっとして… 彼?」
加奈がチラッと上目遣いで見ながら、クローバーを手に取った。
「分かんない、下向いてたから。でも、それらしき人がいなくて。」
「ふーん… 美穂が言ってたの、本当かもね。希と柴田くん、両思いじゃないかって。」
「そっ、そんなはず、ないじゃん!!」
ヤバイ…
顔が、熱くなってきた…
「ふふっ、可愛いー、希。 ま、大切にしなさい、彼からのプレゼント♪」
悔しいことに、反論できない。
ニヤける加奈が差し出したクローバーを受け取り、そのまま辞書に挟んだ。
アイツ。
ずっと、ずっと目で追ってるから、後ろ姿でも分かる。
トイレから戻ってくる加奈が、その男子とすれ違った。
「加奈、今すれ違った人、誰?」
「えっ? 柴田くんだったよ。なんで? …あっ、四つ葉のクローバーじゃん! どうしたの?!」
「…今、ノートの上に落ちてきた。」
「ひょっとして… 彼?」
加奈がチラッと上目遣いで見ながら、クローバーを手に取った。
「分かんない、下向いてたから。でも、それらしき人がいなくて。」
「ふーん… 美穂が言ってたの、本当かもね。希と柴田くん、両思いじゃないかって。」
「そっ、そんなはず、ないじゃん!!」
ヤバイ…
顔が、熱くなってきた…
「ふふっ、可愛いー、希。 ま、大切にしなさい、彼からのプレゼント♪」
悔しいことに、反論できない。
ニヤける加奈が差し出したクローバーを受け取り、そのまま辞書に挟んだ。