例えば、それが奇跡なら…
自分はこのまま死ぬんじゃないか?今、寝てしまうと目が覚めないんじゃないか?

そんな事ばかり考えてしまう。

ベッドに戻れない‥。

言いようのない不安、恐怖に柚葉は襲われていた。

「私、どうなっちゃうんだろう‥。死ぬのかな。治らない病気なのかな。嫌だな、嫌だよ…。」

柚葉は涙がとまらなかった。

誰かに側にいてほしい!誰かに助けてほしい!

中庭には何の光もなかった‥。

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