蜜愛

……懐かしいな。

昔亡くなったカミさんのカラダつきに似ている。


そんな事を考えながら、物音を立てないよう、もっとその吐息が聞こえてくる距離までと。

一歩一歩、

ゆっくり

近づいた。



女は、岩場に手をついて立ったまま後ろから男を受け入れていた。


『も、もう、足がダメ……立てない』

息も絶え絶えに、小声でそう訴える女の喘ぎを聞いて、男は

『バカ。黙ってされてろよ』


と、乱暴に吐き捨てた。


それなのに女は、その言い方にますます燃え、

背中をそらし

顔が雲の切れ間からさす月光に照らされて、


もう間もなく気を失ってしまうのではないかというその苦しそうな、

それでいて

恍惚の表情に。


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