蜜愛
イチコは車で蜜柑と待っていた。

オレは、それを無意識に確認して

それから意識的に

『セイタくんの父親、だと思います。どうか、うちで引き取らせてくれませんか』

と、はっきり告げた。

母親は、少し目を大きくしてオレの顔を覗き込んだあと、

訝しげな顔をして、認めない強い眼差しで

『あの。あなたねぇ!……いや少し。考えさせて下さい。長くみてきた孫ですから』

と言って、玄関のドアを閉めた。




考えさせて、とは意外だった。



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