蜜愛

彼女は立ち上がり、
身体には、入浴剤でできた泡がいっぱいくっついていた。

湯舟から、孵化してきたカマキリみたいだ。

僕は、だらしなく、

吸い寄せられるように、
食べられるために?
彼女に近づいた。


手が触れられる距離までくると、僕が手を伸ばすより先に、彼女が僕の手をとった。


−−ここ。暖かいでしょ。


うん、暖かい。

それだけじゃなくて、もう、ヌルヌルです。



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