赤い十字架〜レッドクロス〜
ある日の朝のことだった・・・。

「よう!どうした浮かない顔して。なんか、あるんだったら相談に乗るぜ!何でも聞いてくれ話してくれ!学校の事とか、これの事とか。」

そう言って彼は、自信満々に右手の親指を挙げてたが、私はそんな事を無視して言葉を続けた。

「じゃあ、一言言(い)わせてもらうけど。あまり、私に付きまとわないでくれるかしら?」

「うんな事言ったて、お隣同士なんだから仲良くやろうぜ!」

「・・・めて、やめて!その名前その声その顔で変な事言わないで!もう、もう私にかまわないで!!」

優なのに優じゃない。麻戯君を見ていると優を思い出す。優が生きて要るのかと想ってしまう。優は死んだ。分かってはいるけど・・・。

「葵、おい葵待てよ!どうしたんだよ!」

「私にかまわないで!!」

パ・ン

私は麻戯君の右頬を思いっきり叩いた。彼はほけっとした顔で私を見た。

「あ・・・おい。」

私は麻戯君を措いて学校に走って行った。

ボタボタ

「うん?何だこれ?」
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