狂者の正しい愛し方
「お母さん、動かなくなっちゃいました……。」
「ああ、そうだな。」
一歩後ずさる晴姫。
俺も同じ高さに足を置き、彼女の小さな肩に両手を置いた。
本当に小さい。少し力を加えれば、折れてしまいそうな四肢。
今までこの手足で、必死に自分の精神を保ってきたのだと思うと、あまりの健気さに涙が零れてきそうだ。
……だが、それももう終わりだ。
もう我慢なんてしなくていい。
晴姫はよく耐えた。
“待つ”のは、もう終わりなんだ。
俺も、晴姫も。