狂者の正しい愛し方
が、すぐに、晴姫が心配になる。
何もされてないだろうか。
何か吹き込まれてやしないだろうか。
階段に駆け寄り、動かない死体の脇を抜け階段を駆け上がった。
俺の背後のダイニングテーブルの上で、精神科の処方箋が風に揺れた。
“新山晴姫様”と書かれた、精神安定剤の処方箋が。
「晴姫!」
一番上に、晴姫が立っていた。
「晴姫、どうした?」
「佐薙さん………。」
下から訊ねれば、晴姫は顔に困惑の色を浮かべ、俺の名を呼ぶ。
ああ、可愛いな。素直にそう思う。