アルタイル*キミと見上げた空【完】

「汐も行かない?」


凜に誘われたのは、トモ達が集まって遊んでる部屋。

今からトランプ大会をするらしい。


「あいつら何しに来たんだろうね」


って苦笑いをする凜。


今おもえば、一番この合宿張り切っていたのはトモだったよね…。


「ごめん…。私ちょっと」

断った私に、凜はわかったよ、って嫌な顔もせずに肩を叩いて部屋を出ていった。


凛、ごめんね。



私は、ベッドに寝転んで天井を見つめた。



修ちゃん・・・・・・。



思えば私達は喧嘩なんてしたことがなくて、



それは、きっと修ちゃんが私のわがままを全部笑顔で聞いててくれたお陰だったんだ。



今朝、修ちゃんが見せてくれた本心を、


私はその日の夜にもう裏切ってしまった、ってことに修ちゃんの中ではなってるのかもしれない。



誤解なんだよ、って。



本当は、すぐに伝えればいいのに。



あの表情を見たら、なんだか心がすくんでしまう。
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