アルタイル*キミと見上げた空【完】
「サオリさん、だいぶ酔ってるみたいなんだ」
「うん・・・」
見て、わかる。
きっと・・・・・・修ちゃんのことが大好きなんだ、ってことも、
すごくよくわかる。
修ちゃんは、そんなサオリさんを引き離して、
「お前らも早く寝ろ」
って部屋の方に歩いていってしまった。
絶対、絶対に怒ってる・・・。
こんなこと、はじめてで、思わずうつむいた私の頬を
凛はぱしっと両手で包んで、
「汐、負けるな!」
って言ってにこっと笑うんだ。
本当に、凛にはかなわない。
何があったのか何にも言ってないのに、
きっと、なんでもわかってる。
「うん・・・ありがと。凛」
大事な大事な、友達。