アルタイル*キミと見上げた空【完】
「汐~~!!遅いよ!」
「ごめーん、凛。ゼミが長引いちゃった」
「本当に、もう!今日の主役なのに!!」
「ごめんごめん。トモもごめんね?」
凛に背中を押されて椅子に座ると、
「変わんないな、お前ら」
懐かしい面々が苦笑いして私と凛を見てる。
「高校のバスケ部の同窓会なんて、こんな形でやるなんて初めてだよね」
「うんうん」
小さいグループではちょこちょこ集まってるけど、そういわれたらそうかも。
「今日は、絶対に断れないよね~欠席なんてありえないし」
ね~、ってみんなに言ってる凛の頭をトモが軽く叩くと、凛は珍しく、そっか。と言って舌をぺろっと出した。
???
なんか、凛が変。(いや、いつもだけど)
てか、みんなも変だし。
「あれ?で・・・」
きょろきょろしてお店の入り口のほうを見つめる凛に
「今、車停めてくるって・・・」
と私が言った瞬間。
「おぉー!」
変などよめきにも似たみんなの声に、振り返ると・・・・
「彼」の笑顔があった。